ショスタコーヴィチはすごい

月に2回はまとまった文章を書いていきたいと思っているのだが、中途半端なところで止まってしまっていたものが見つかったので、日付を捏造して3月分の2本目ということにする。

風邪で行けなかった2月のリベンジとして、ピアニストのJean-Yves Thibaudet氏が出演するプログラムを聴きにボストン交響楽団へ。前日の金曜日に、その週に仕掛けていた実験を盛大に失敗していることが判明したので、夕方まで研究室で作業をしてから一旦家へ戻り、それなりに様になる格好へ着替えてシンフォニーホールへ向かう。

プログラムはLeonard Bernsteinの交響曲第二番「不安の時代」とDmitri Shostakovichの交響曲第四番。米ソ。Jean-Yves Thibaudet氏が出たのは前者。ピアニストに詳しいわけでは全くないのだけれど、音が柔らかくてすごく好みだった。ジャズ風の部分も聴いていて本当に気持ちが良くて、2月のリベンジになるどころか、行けなかったことが余計に悔やまれた。

そしてショスタコーヴィチの四番。家帰って感想を喋りながら感極まって何故か涙ぐむはめに。機能不全を抱えつつ不気味に大盛り上がりし、そしてオルゴールが止まるように消え行くラスト。軽くトラウマになりそうだった。聴いた直後は「この曲もう一生聴き返せないかもしれない…」と思ったのだが、数日経つとまた聴きたくなる不思議。

いわゆる古典的なクラシックに比べて近代の作品は情報量が多い気がするのだが、そういえば映画も場面がどんどん切り替わって一つの作品として成り立っているわけだし、同時代の表現同士やはりどこかでリンクしているのかな、とも思う。

ところで最近、硬いものを食べると左側の歯が痛む。また歯医者案件か。気が進まないけど行くことにする。